この記事では、妻が出産を控えている男性向けに、妊娠中の心構えや、妻のためにできることを紹介します。
子供ができてからは特に、「妻のため」が「ご自身や家族の将来のため」になります。ママが幸せだと家族が幸せに暮らせるということはよく知られていることですよね。
プレパパとは
妻の妊娠がわかり、もうすぐパパになる男性のことを「プレパパ」と呼びます。「これから父親になるんだ」ではなく、妊娠中から、「もう父親になったんだ」という自覚を持つようにしましょう。妻は既に母親としての自覚を持ち、新たな人生を歩み出しています。
妊娠中の心構え
ママは妊娠中から「母親」として過ごしている。パパは子供が産まれてから「父親」になる
先程も言いましたが、あなたの妻は既に母親として、子供を産み育てるという覚悟と責任感を持って過ごしています。しかしあなたはまだ父親になったという実感がまだあまり湧いておらず、親として同じ目線に立つことができていない状態です。妊婦健診に毎回同行しエコー写真や数値の変化を見たり、妻の体調や生活の変化をしっかり認識したりすることで、少しずつでも父親として自覚をしていきましょう。
「安定期」は無いと知る
「安定期」は一般的に妊娠5ヶ月頃 (16週~19週) のことを指します。胎盤が完成し流産のリスクが減ることと、つわりが治まる人が多いことから「安定期」と呼ばれているようなのですが、実は注意が必要です。
つわりは人それぞれ
つわりが無く出産を迎える人がいれば、出産直前までつわりが続き、分娩台で吐きながら出産を迎える人がいます。つわりが重く、治療が必要になるほど体調が悪化してしまう「重症妊娠悪阻 (じゅうしょうにんしんおそ)」になる人もいます。
あなたの妻の体調に合わせて、しっかりとサポートすることが重要です。
妊娠中でもパパと赤ちゃんとの絆は深められる
10ヶ月間もの妊娠期間を片時も離れることなく一緒に過ごすことになるママと赤ちゃんの絆は強固なものです。妊娠中に何もしないまま出産を迎えてしまうと、家族の中であなた1人だけが取り残されることになります。
お腹の中の子に話しかけたり、歌ったり、触ったりして、赤ちゃんとの絆を深めていきましょう。
妻のために今からできること
妊婦健診に同行する
「妊婦健診」は妊娠中のママと赤ちゃんの健康状態を定期的に確認し、問題があればすぐ対処できるようにすることが目的です。その他にも、産科医や助産師さんと妊娠出産育児に関する相談ができる機会となっています。
この「妊婦健診」、パパが同行しない理由がありません。妊婦健診の日は仕事を休み、2人で (赤ちゃんもいるので3人ですね) 過ごしましょう。赤ちゃんの心音を聞いたり、エコーで動いている赤ちゃんを見ることができるのは妊婦健診のときだけです。貴重な機会なので逃さないようにしましょう。
妊婦健診の頻度は、妊娠23週までは4週間に1回、妊娠24~35週は2週間に1回、妊娠36週から出産までは週1回です。仕事の調整が難しく休みが取れない人でも、流産リスクが高くつわりも重い妊娠初期は絶対に妊婦健診に同行しましょう。
育児休業 (育休・育業) を取る
1年間取りましょう。
赤ちゃんが産まれてからの1年間はとても変化が大きいです。妻と一緒に、毎日の我が子の成長を目の当たりにすることができますよ。
「育休を取らない」「1年間は長い」と考えている方は、取らない理由、取れない理由をしっかりと考えてください。妻に説明し、納得してもらえる理由でしたか?
お金に不安があるという方は、今のうちからお金を貯めるようにしましょう。育休期間の最初の半年は額面の2/3、後半は1/2の程度の育休手当が出ます。全くの無収入になるわけではないので、必要以上に恐れなくても良いのです。 ファイナンシャルプランナー (FP) に家計の相談をしておくと、見通しが立てやすいですよ。 →無料のFP相談はこちら
会社の雰囲気で取りづらいという方は、その会社に居続けることはおすすめしません。育休を取った後に転職を検討しましょう。
育児が不安という方は、その不安は妻の方が大きいということを理解しましょう。
また、ただ育休を取れば良いという話ではありません。「休み」ではなく、育児という「仕事」があると考えてください。育児は24時間365日休みはありません。しっかりと育児参加するとなると仕事よりも大変なことが多いです。妻と同じ目線に立ち、妻だけに負担を押し付けるのはやめましょう。
家事をする
炊事、洗濯、掃除、ゴミ出し、etc…産前産後の身体には家事の負担も大きくのしかかります。あなたが家事をしている間は妻に休んでもらうことが可能です。
仕事が忙しく料理ができないなどの場合には、宅配に頼ることも大切です。
妻だけに我慢させない
ママが妊娠中に「やりたくてもできなくなること」は数多くあります。妻だけに我慢させて自分は自由に過ごすのではなく、あなたも同じように我慢するようにしましょう。苦しみを分かち合うのが夫婦です。
- 食べたいものが食べられない
- つわり中は味覚が変化し、味の好みが変わったり普段食べないものが食べたくなったりします。
- あなたの妻はは「赤ちゃんのためにもしっかり食べて栄養を届けないといけないのに、まともなものが食べられない」というプレッシャーを感じています。食べられるものを食べられる時に食べられるだけ食べることが重要です。食べたいもののリクエストがあったらすぐに用意するようにしましょう。味覚が変わって食べられなくなり余ってしまったものなどはあなたが食べ切りましょう。
- 1日の中でも午前と午後で味覚が変わったりするので、食事の都度妻の食べたいものを用意して食べてもらうようにしましょう。
- 生モノが食べられない
- 生卵、生魚、生ハムなどの生モノは食中毒の可能性があり、赤ちゃんに悪影響が出ることがあるため基本的には妊娠中は食べられません。
- お酒が飲めない
- アルコールは胎盤を通じて赤ちゃんに運ばれてしまいます。赤ちゃんの体内に入ったアルコールは赤ちゃん自身の肝臓で処理することになりますが、まだ内蔵が未熟なため処理しきれず、様々な悪影響を及ぼします。絶対に飲酒しないようにしましょう。
- 日本産婦人科医会によると、以下のような少量の飲酒でも起きると言われています。
- 子宮内胎児発育遅延ならびに成長障害
- 精神遅滞や多動症などの中枢神経障害
- 特異顔貌、小頭症など頭蓋顔面奇形
- 心奇形、関節異常などの種々の奇形
- タバコが吸えない
- こちらも飲酒と同様に、胎児に様々な悪影響が出ることがわかっています。
- ママ本人が吸うことも、周りの人が吸うことも避けるべきです。
- 気軽に外出できない
- 体調を崩しがちで
妻を肯定する
妊娠中の体の変化は想像以上で、内臓の位置が変化して産後戻らなくなったり、妊娠線ができたり、伸びた皮膚が戻らなくなったり、帝王切開だとお腹に傷が残ったりします。
妻は体の変化に戸惑い、ストレスを感じやすい状態なので、殊更に体型の変化を指摘したり、悪く言うようなことは決してしてはいけません。
自分からは体の変化について指摘せず、妻が相談してきたときには「綺麗だよ」「好きだよ」と言って肯定するようにしましょう。
自主的に動く
子育ては「決断」の連続です。産院の比較検討、分娩方法、赤ちゃんの名前決め、ベビー服の準備、ミルクの量、おむつ替えのタイミング、離乳食の進め方……大きなことから日常のちょっとしたことまで、子育てでは「決断」が必要になります。
あなたが指示待ち状態で自主的に動かなかったり、ワンオペさせてしまったりして「決断」を妻に丸投げしてしまうと、「決断疲れ」を起こしてしまいます。
「決断」にはそれに伴う「責任」が生じます。そのストレスで体調を崩したり、夫婦仲が悪化してしまうことが多いようです。
育児において「何をしなければいけないのか」「何を決めなければいけないのか」は事前に調査しておき、あなたも「決断」できるよう必要な知識を付けておきましょう。
無料で使える「パパninaru」というアプリや「ゼクシィBaby」、書籍で勉強するのも良いでしょう。
まとめ
プレパパに向けて、子育てにおける注意点をいくつか紹介しました。まずは妻に寄り添うこと、正しい知識を付けることが重要になります。
夫婦仲良く楽しく子育てできると良いですね。
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